オリンパスM-1の修理を行いました。といっても動作は問題なかったので腐食したプリズムと劣化したモルトの交換をしました。このカメラはライカから名称について抗議を受けた(ライカにも「M-1」というカメラがある)ため、オリンパスの頭文字のOを付け足して「OM-1」に改称されたという経緯があり、約5000台しか生産されなかったとされています。
ミラーボックス内のモルトを剥がすため、アルコールを染み込ませています。注射器を使うととてもやりやすいです。

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フィルム室内も同様にアルコールを注入。シャッター幕の上下に各2本ある銀色のレールの両端にあるポッチが計4個なのがM-1の証です。(OM-1は左側に2個あるのみ)
モルトを剥がしたら同じ形に切り出した新しいモルトを貼り付けます。カメラにもよりますがフィルム室内は1mm、ミラーボックス内は1.5mmや2.5mmを使っています。

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裏ぶたにこびりついたモルトもアルコールを染み込ませて拭き取ります。キムワイプで拭き取ります。
次はプリズム交換です。上の写真のように腐食してしまっているので、シャッター不良のOM10から取り出したプリズムを移植します。
上の画像の状態までパーツを取り外すと、トップカバーが外れます。
トップカバーを取り外した状態。
プリズムと接眼レンズの間にあるモルトがボロボロに劣化したことが腐食の原因のようです。モルトを取り除いたうえで新しいプリズムと交換し、組み直して作業完了です。
このM-1は近日中に販売します。M-1と同時期に生産された「M-SYSTEM」の50mmレンズとセットにしたかったのですが、すぐには手に入らなさそうなのでひとますボディのみで販売することになりそうです。お楽しみに。